■ ネットを始めるのに必要な物とプロバイダの選び方 |
□ 光回線でインターネット接続の見積を頼まれた
ライトユーザなので安くサポート重視で
アパート経営をしている高齢の叔父が、不便なので(個人的に)ネットを始めようかなとの事で、必要な物と経費の算出を頼まれました。
- 現在auのガラケーを使用しているのでau光とセットのプランは無いか?
- どのプロバイダを使うのが良いか?
- 必要な物と経費のリストアップ
- 使用目的は観光地検索、旅館の予約、ネットショッピング
高齢で大量に動画を見たり、P2Pなどはやりませんので速度は気にしません。
「安全・安定・安さ」の3Aで探します。
質問サイトでもお奨めのプロバイダを聞いてみましたが、皆様「動画を見ない」「速度は気にしない」という意図を勘違いされておりましたので解説します。
□ 豆知識
帯域制限
プロバイダは使い放題をうたっていますが実際は「帯域制限、転送量規制」があります。
「下り(ダウンロード)」は無制限ですが、「上り(アップロード)」は制限されています。
先日OCNの「6月規制」が話題となりました。
インターネットを快適にご利用いただくための取り組み(2016年6月1日開始予定)| OCN
http://www.ocn.ne.jp/info/rules/qualityimprovement/
1.混雑時もより多くのお客さまが快適にご利用できる仕組みを導入
お客さまの回線を収容する装置で混雑状態が発生した場合のみ一時的に、通信量が特に多いお客さまの通信速度を他のお客さまと同レベルまで自動的に制御し、他のお客さまも快適にご利用いただけるよう当該装置における通信品質を改善させます。なお、制御は混雑が緩和され次第解除します。
6月から通信速度制限が始まる
OCNの場合、今までは「送信制限 1日30GB」のみでしたが、これを廃止し6月から下り(ダウンロード)の量が多い人から速度制限されてしまいます。
「送信制限」はP2P対策でしたが、「通信速度制限」は正規の動画を大量に見ても止められます。Blu-ray画質だと映画1本40GB前後ありますから厳しいですね。これによりネット上では「無制限は嘘だったのか」「契約詐欺だ」「プロバイダを乗り換える」と批判続出。他のプロバイダにも規制が広がる恐れがあります。
プロバイダにより速度と安定度が違う
プロバイダにより速度や安定性が変わります。プロバイダを変えたところ、速度が上がった下がった、夜間繋がらなくなったなど頻繁に耳にします。これはアクセスポイントの場所や「バックボーン」と機材が関連すると思われます。
フレッツTV(光TV)とネットは別波長
担当者に光TV(フレッツTV)でTVを見たら回線速度に影響があるのか?と質問したところ、 光TV(フレッツTV)とネットは別波長で混合せず、同時に使用しても回線速度が落ちないとのこと。報道番組で、4K放送をネットで見られるか?というのがあり、ここでも使用する波長が違うので影響が無いと発言しておりました。 これらは「波長分割多重」と呼ばれます。
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□ 光回線の選択
au光とガラケーセットのプラン
auショップに行ってきました。スマホだけと思われたセットプランはガラケーにも存在しましたが、「カケホ」+「データ定額」の” 5,066円/月のプランのみ "とのことで、一番安いプランを使用しているので関係ありませんでした。となると「フレッツ光」の方が良いですね。
※ au光は旧東京電力のTEPCOひかりとの事
ドコモ光
見慣れない光回線を目にしました。「ドコモ光」というNTTの新回線です。「フレッツ光」があるのに何故?何が違うのか調べました。こちらはNTTでは無くdocomoが運営する昨年から開始された新サービス。使用するのは「フレッツ光」の回線。docomoのスマホとセットプランにし安く提供しようという目的だったが、実際は微妙。新サービスなのでトラブルが多く、「ドコモ光」で検索すると批判しか出て来ません。家でネットだけやるには関係の無いプランなので却下。
□ マンションタイプ
叔父はアパート管理人でその一部屋に住んで居ますので、戸建てタイプより速度が遅いが、料金はお得なマンションタイプを選びます。調べると戸建てと違い複雑なシステムでした。マンションタイプは集合住宅の世帯数で変わり、NTTに調査して貰うまで分かりません。
住んで居る住民の人数なのか、契約数なのか…詳しいことが書かれてません。自分で勧誘しないとならないなら、マルチ的でズルいですね。マンションタイプ2,850円と記載しながら、実際は戸建プラントと同じ料金を取られる恐れ有り。
プラン名 |
条件 |
料金 |
プラン2 |
16契約以上見込める場合 |
2,850円 |
プラン1 |
8契約以上見込める場合 |
3,250円 |
ミニ |
4契約以上見込める場合 |
3,850円 |
NTT東日本 | Bフレッツ 料金 集合住宅向け(マンション) | Bフレッツ | フレッツ光
https://flets.com/bflets/mn/fee.html
- 2年割りにすると安い(-100円)
- 工事費は30ヶ月分割となる(一括も選択可能15,000円)
NTTはモデムとルータ体型をレンタルしており、壊れた場合など直ぐに交換してくれる。置く場所は電話機の近くとなる。そこからPCにLANケーブルで繋ぐので、その長さが必要。遠い場合はWi-Fiで飛ばす。
□ プロバイダ選び
98年のテレホーダイからネットを始め、プロバイダのニュースには目を向けてきましたので、大きな出来事はある程度知っていますが、プロバイダの品質や料金は分かりません。そこで「質問サイト」や「価格.com」などのレビューを参考に箇条書きしました。料金プランを調べると、どこのプロバイダも値段差は少ない(誤差100円~300円程度)が、 悪評高い所、詐欺的なプロバイダがあるので注意。
プロバイダ名 |
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満足度 |
NURO |
格安プロバイダで、速度も超高速と好評。ただネットの口コミではトラブルが多い様子。キャッシュバックが全額貰えないようになっている、解約しても有料オプションが残っていて月々引かれていた、リースなのにモデムが壊れたら弁償させられた。など、上級者向けか |
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ASAHIネット |
朝日新聞系列。ユーザ満足度1位やサポート満足度1位の常連。料金も他社に比べ安く、当方も長年愛用していました。(デジタル放送移行により共同アンテナが廃止されフレッツTV加入必需のためOCNへ変更) |
- |
nifty |
富士通系列。大手プロバイダで可も無く不可も無く。人気は高いが、今年上場廃止となる |
+ |
DTI |
大手プロバイダ。三菱電機→東京電力と渡り歩き、現在はフリービット
料金は「大手最安値帯 2回連続No1評価」獲得 |
+ |
OCN |
フレッツ光純正のプロバイダ。料金は若干高いが、品質・サポートが良く使用人口1位 |
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BIGLOBE |
旧NEC系列(2014年に離脱)。大手プロバイダの中では若干弱いか |
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Yahoo! BB |
大手検索エンジンYahoo!が運営するプロバイダ。ADSL時代に駅前でパラソルをさしてモデムを無料で配布し、お試し期間後に解約させずトラブル多発。御上から怒られた経緯がある曰く付きのプロバイダ。
当時から接続が断続的でオンラインゲームに向かず、今でもYoutubeが断続的になるなどの批判がある。 |
- |
plala |
NTTぷらら 。大手プロバイダでNTT系プロバイダのひとつ。料金も安い。サポートに電話が繋がらないと苦情が多い |
- |
So-net |
Sony系列なのでサポートが良い。ただ代理店の詐欺まがいの勧誘が目立つ |
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BB.excite |
検索エンジンExciteの運営する格安プロバイダ。安いだけあり品質が悪く批判が多い。夜間は速度が出ない。 |
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hi-ho |
旧松下電器系列。夜間・休日は速度が低下し接続が断続的になると批判多数 |
+ |
※ 満足度ランクは価格.comを参考にしました
家電量販店のキャッシュバックは条件が厳しい
手続きが大変なので、家電量販店でやってもらい数万円分のポイント付けて貰うのも良いかも知れない。当方は5年前にヤマダ電機で契約しましたが、条件が厳しく以下が必要でした。
- OCN+フレッツ光
- 戸建契約
- フレッツTV
- ひかり電話A (エース)
ネット申し込みだと1年間無料や、キャッシュバックをやっているので、そちらを利用するのも手。
設定は自分でやると安上がり
パソコンからルータに入りプロバイダのIDとパスワードを設定するが、業者に頼むと数千円~1万円取られるので自分でやった方が良い。
□ セキュリティソフト
プロバイダで月500円のもあるが、年間計算で6,000円と自分で買った方が安いですね。
カスペルスキー 2016 マルチプラットフォーム セキュリティ
定番のカスペです。他社と違い「ファイアウォール」が強く常時ネットを繋ぐ人なら推奨。
- 世界的評価機関による性能比較テストで、4年連続No.1を獲得。
- BCNセキュリティソフト調査にて「ウイルス検出力&サポート」満足度No.1
- Windows、Mac、Androidに対応
Windows 10にも対応
ウイルス対策、危険なWebサイトへのアクセス防止、ネット決済時の保護など、インターネット利用時の安全を守るセキュリティソフト
カスペルスキー 2016 マルチプラットフォーム セキュリティ 3年5台版
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3年5台版は親戚同士でも使用可能
3年1ライセンス版はAmazonで8,618円と少し高め。元同じ土地内に叔母も住んでいることを思い出しました。裏技的なことをサポートには聴けませんので、再び「質問サイト」で隣に住む親戚同士で使えるか聞いてみました。
公式ホームページに「5台版(ダウンロード版) パソコン、スマートフォン、タブレットから選んで最大5台にインストールしてご利用いただけます。 ご家族、親戚、友人と分けて使ってもOK!」 と書かれているとの事でした。北海道と沖縄で同時に使用しても5ライセンス以内なら問題ありません。
「プレミアライセンス版」という製品もあり、こちらは「購入者本人、もしくは同一世帯の家族・同居人であれば、何台でも台数制限なくご利用いただける製品です。「同一世帯」とは、 同一の住居で起居し、生計を同じくする者の集団をさします。なお、法人・団体は使用できません。」と書かれているとのこと。こちらは自宅に6台以上PCやスマホがある人向けですね。
そこで叔母に電話すると、丁度3年版が今年の9月に切れるとのこと。3年5台版11,476円を叔父と2人で買えば安くなることを伝え承諾を得ました。
3年1台版/8,618円
3年5台版/11,476円
共同購入/
5738円
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2,858円お得
□ LANケーブル
爪が頻繁に割れる
LANケーブルは「カテゴリ6のストレートケーブル」なら何でも良いのですが、邪魔にならない「フラット」タイプを探していると、「ツメの折れないLANケーブル」というのを発見。15年前に1階のルータから2階のPCにやっとLANケーブルを通しましたが、1週間程度で爪が折れました。やり直すのが大変なので爪無しで使用していますが、抜けてきてしまい時々切断されます。その後も何本か爪が割れてしまい致命的です。
この「ツメの折れないLANケーブル」というのは魅力的ですね 343円と安いのでこれが良いかな。
間違って「クロスケーブル」を買わないように。こちらはPC同士を接続する専用ケーブルです。
頼まれていた必要な物の書き出しと見積もりが終わりました。ここからが大変です。
- 回線/約 月4,000円
- プロバイダ/約 月700円
- モデムのレンタル/約 月500円
- LANケーブル/約1,000円
- セキュリティソフト/約 3年6,000円
ASAHIネット
資料を渡し説明すると叔父は「ASAHIネット」を選択。
「ユーザ満足度1位」「業界大手最安値」で「価格.com」の満足度でも2位でしたから、妥当な判断だと思います。当方も過去に使用していて不満はありませんでした。問題は契約方法で、面倒なので大手家電量販店に頼もうと思いましたが、ヨドバシ、ヤマダ、ケーズと調べましたがタイアップしてないですね。「価格.com」ではau光のみでした。直接フリーダイアルにかけるとの事。
(記載2016年5月11日) |