当方が物心付いた時に初めて貰った玩具は「イデオン」の超合金。子供の頃は「宇宙戦艦ヤマト」「銀河鉄道999」「機動戦士ガンダム」が毎年再放送され、富野由悠季監督のリアルロボット世代です。記憶は薄いですが、「勇者ライディーン 」や「マジンガーZ」の再放送も見ており当時一番好きだったのは「巨神ゴーグ」です。
よって恋愛物や萌系には興味は無く「リアルロボット」をこよなく愛しているつもりでしたが、「スーパーロボット大戦 」シリーズをプレイしようとしたところ、大半が分からず断念。そこで「スーパーロボット大戦 」がプレイ出来るようにロボットアニメを制覇する企画です。
※ ネタバレあり
健全ロボ ダイミダラー | |||||||||||||||||||
テレビシリーズ 2014年4月~6月 - 原作 なかま亜咲(漫画)/監督 柳沢テツヤ/全12話 (視聴回数/2回) □ 地上波でよく放送出来た作品 公式サイトが凄い 江頭2:50のCMが気になり公式サイトを見てみると、ネット初期にあったアングラサイトの様なデザインに驚きました。何でも「JavaScript」をふんだんに使用し意図的に重くし当時のネットの重さ再現しているとのこと。懐かしの「右クリック禁止」になっており強引にソースを見ると下ネタのAAがありましたが、アニメを見るとこれは「ペンギンの尻尾」らしいですね。この新作アニメは絶対面白いと見る予定でしたが、忙しくて叶わず。 TVアニメ「健全ロボ ダイミダラー」公式サイト http://penguin-empire.com/ 無修正のBlu-ray版で全話視聴 「ニコニコチャンネル」で1話が無料視聴できます。このノリの作品はコメントがあった方が盛り上がりますので、そちらで見ましが余りの面白さに繰り返し5回も見てしまいました。 2話以降は「ニコニコチャンネル」の有料放送で見ようと思いましたが、「Blu-ray」版は無修正との事です。映像は無修正版を見たいがニコ動のコメントも読みたい。そこで左にコメントだけ表示、右に「Blu-ray」版を並べ時間を合わし視聴するという器用な事をしました。 Blu-ray版との違い TV版では戦闘から始まりましたが、いきなり新規カットの「喜友名 霧子」無修正シャワーシーンからスタート。OPもアイキャッチも乳首解禁されていましたが逆にエロくないです。1話クライマックスの頬を赤らめながら「はーっい!も、揉めば」と着衣した胸を差し出す方がやらしくリピートして聞いてしまいました。 □ 王道のパロディアニメ 下ネタ作品と思って見ると実は熱血物の王道作品です。「ペンギン線 → ゲッター線(ゲッターロボ)」「烈風!ペンギン突き(闘将ダイモス)」や「ゴジラ」等の古くマニアックなパロディで構成されており、当方も知らない物ばかりでした。これらを個性豊な登場人物達が「かってに改蔵 」の「叫ぶしびんの会」の様な下品な駄洒落で展開。全体的に「新世紀エヴァンゲリオン」のパロディが強めで最終回は劇場版そのままでした。「真玉橋 孝一」は現在数少ない「GS美神 極楽大作戦!! 」の「横島忠夫」を彷彿させる煩悩に忠実な主人公です。全体的に「昭和臭」がする懐かしい作品です。各話締めでナレーションが良い声で酷い事を言うのが好きです。 戦闘描写に定評 下ネタのギャグアニメと勘違いされるが、実はサンライズ出身のスタッフが参加した本格ロボット物。勇者シリーズの「やまだたかひろ」氏など。 味方が悪役 イデオンの「白旗」同様に文化の違いによる勘違いから勃発した戦争。「天体戦士サンレッド 」の様に敵側が優しく良識があり街を守りながら戦い、味方側が悪役で街を破壊していき「これじゃダイミダラーが来てしまうわ」「また出やがった」「二体も出たら大迷惑」「ダイミダラーが来る前に逃げるのよー」と市民からも嫌われています。長官も「DIO」「ギンガナム」などボス役で有名な「子安武人」氏で、後半になると悪役そのもの。 □ 1話が傑作、5話で感動、6話が熱い 主人公が頻繁に変わりすぎましたね。エロ少年「孝一」が5話でまるで主人公の様になりヒロインを庇い死亡。6話で何も無かったかの様に話が進むが、ラストに「霧子」が目覚め新主人公となり主題歌が流れ、ED部分がOPがに差し替えられる熱い展開に涙がボロボロこぼれ落ちました。ここが最高潮で後は蛇足感があります。 孝一と恭子が一番 「楚南 恭子」が「孝一」に心を惹かれ出した頃に自らを守り死んでしまう。ここから一人残された「恭子」の葛藤を楽しみにしていたのですが、それは無く最終回までカプセルの中で睡眠。失ってから大切な存在だったと気付く展開を期待していたのに…。「恭子」は復活するも既に「孝一」が生きてる事を知っており感動する話はありませんでした。 主人公が頻繁に変わり付いていけない 熱血エロ少年「孝一」と嫌がりながらも好意を寄せていく「恭子」が好きだったのですが、「霧子」「将馬」はじゃれ合っているだけで魅力を感じず。8話のバスト対決で視点が中立となり、9話からはペンギン帝国側に変わってしまいアイキャッチにもダイミダラーが出ない始末。中弛みしてきます。 「将馬」がペンギンになり再び「孝一」が主人公に復帰、最後はライバル「リッツ」も含め共闘と王道の熱い展開ですが、全12話なのに主人公がめまぐるしく変わり感情移入が付いていけませんでした。 □ コミック版 コミック版では「三博士」と紫髪の「Six」も登場せず、それに関連した4話の「Six」と「恭子」の感動するエピソードと、エヴァ劇場版の影響が強い11・12話の最終回もアニオリと聞き、原作コミックを購入し比べてみる事に致しました。 健全ロボ ダイミダラー コミック 三博士は必要無かった 確かに「三博士」と「Six」は登場しませんね。アニメ視聴中は、これ以上女キャラは要らないと満腹感で、博士達の強引なエロシーンにうんざりしていました。序盤は原作の方が下ネタがキツくカットや言い換えられていますが、原作で乳首を出してないシーンでもアニメでは追加されており、言葉は原作、見た目はアニメが酷いです。 珍しくアニメ版の方が完成度高い 原作は全4巻しかありませんので、アニメでは足りない部分を補い矛盾点や性格のブレを上手く修正してあります。原作は「恭子」が息を切らし陸橋で追いついたシーンから始まりますが、アニメ版は序章から始まり「霧子」の過去の戦闘シーンと同じ学校に変更され「孝一」との出会いも追加されています。「恭子」や南極9号が日傘を差しているのは、「日笠(恭子の声優)の日傘という」駄洒落。 1話の例ですが、時系列が上手く組み替えられ分かり易くなっています。初期の頃にぶれていた登場人物の性格が修正され良くなっていました。
原作と違う結末で続編は厳しいか 最後の2話はアニオリでした。アニメでは「孝一」が「恭子」を守りが死んだ事(蒸発)になっておりましたが、原作では「孝一」「恭子」の両名共に蒸発。「将馬」は人間に戻らず「霧子」は暴走し廃人に、カプセルに入ったのは「恭子」では無く「霧子」でした。ここで原作は終わります。 アニメではペンギン帝国と和解し彼らは自分の世界に帰っていきましたが、原作では継続したままです。結構な矛盾が生じてしまいましたので、続編は難しいかなと思います。 (記載:2015年8月21日) |